すばる望遠鏡に搭載され、本格的な観測を始めた超広視野主焦点カメラ Hyper Suprime-Cam (ハイパー・シュプリーム・カム, HSC) が、アンドロメダ銀河 M31 の姿を鮮明に捉えました。アンドロメダ銀河は一般にも有名な天体で、日本やハワイから見える銀河としては見かけの大きさが最大のものです。それゆえ、従来 の地上大望遠鏡ではその姿を一度に捉えることができませんでした。今回すばる望遠鏡に新たに搭載された HSC は、満月9個分の広さの天域を一度に撮影できる世界最高性能の超広視野カメラです。独自に開発した 116 個の CCD 素子を配置し、計8億7000万画素を持つまさに巨大なデジタルカメラです。HSC の持つ広い視野により、すばる望遠鏡はアンドロメダ銀河のほぼ全体を1視野で捉えることに成功しました。すばる望遠鏡に当初から搭載されている Suprime-Cam (シュプリーム・カム) では、アンドロメダ銀河の一部 (満月よりやや広い視野) をシャープに撮影できていましたが、HSC の登場により観測の効率がさらに大きく高まります。

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すばる望遠鏡に搭載された HSC がとらえたアンドロメダ銀河 M31 の姿。g, r, i バンドの画像が青、緑、赤色に対応し、それぞれ10分積分 (露出) です。画像をクリックすると拡大画像 が表示されます。(クレジット:HSC Project / 国立天文台)